農業って聞くと、どんなイメージでしょうか。
やっぱり大変、っていうイメージですよね。
だって休みが決まっているわけじゃないし、朝は早そうだし…
夏は暑いし、冬は寒いし。
今、農家さんは後継者不足、人手不足なんです。
そんな状況が解決につながるかも!
全国に、1日農業バイトが広がってきました。
ここ南信州は農業が盛んな地域です。
ここでも農家さんは人手不足に悩まされています。
1日農業バイトで、農家さんは助かるし、ワーカーはお金を稼げて嬉しい。
win-winなんです。
少しでも家計の足しにしたい。
自分で自由に使えるお小遣いが欲しい。
なんて、ささやかな望みがある主婦の皆さん。
今回、子育て主婦である私が南信州の名物、市田柿作りのお手伝いに行ってきました。
美味しい市田柿のできるまでの全工程と、気になるお給料をご紹介します‼
農業バイトって知っていますか
全国に広がってきた
- 1日だけの単発お仕事ないかな。
- コロナ禍で収入が減って、ちょっと家計に響いてきたな。
- 空いてる時間にお小遣い稼ぎできないかな。
- 農業を学んだり、経験する機会ってないのかな。
- 地域貢献のために、何かできることはないかな。
そんな気持ちでふと眺めていたSNSで、私の目に飛び込んできたのが、1日農業バイトの記事でした。
全国各地で、1日単位での農業バイトがあるというのです。
それはもう興味津々。
作業的なことなら迅速丁寧にこなすことのできる私。←自分で言う(・∀・)
私の住む南信州の地域でも募集がないかチェックしてみました!
1日からOK
農業バイト。
最近よく聞くようになりましたが、農作物や作業方法、季節によっていろいろあるんです。
募集している農家さんは、大規模農家さんからファミリー経営の小規模農家さんまでさまざま。
バイト期間は、種付けや収穫時期の数週間だけの短期、1~3ヵ月程度、1年通してのものも。
勤務時間は、早朝から午前中の数時間だけの収穫作業、朝から夕方の1日、食事付きの住み込みのものまであります。
週末だけ、とか、とにかく空いている時間だけ、という自分の都合に合わせた働き方ができる‼
私の住む南信州でも、募集はありました!
やっぱり農業盛んな地域だもんね。
私は、朝から夕方までの1日でしたが、半日だけのアルバイトさんもいましたよ。
農家さんとの交渉次第で、自由に働けるんだ。
でも、やっぱり農家さんの希望されている時間帯で働くことをお勧めしますよ。
だって、一番人手が欲しい時間帯ですもんね⁉
アプリから簡単応募
たまたま見つけたこちらのアプリ。
農業バイトのマッチングアプリなんです。
人手が欲しい農家さんと、稼ぎたいワーカーさんとのマッチング。
事前に面接に行くこともなく、全部アプリで完結。
アルバイトが成立したら、当日、集合場所へ向かいお仕事をすることができます。
履歴書も必要なく、簡単な自己紹介や自己アピール、現在の職業などを、全部アプリ内のチャットでお伝えします。
質問や心配なことは、農家さんと直接チャットでやり取りしながら解決できます。
現代的なやり方ですよね。
従来のように、電話して、面接の日程調整をして、面接に行って、合否の連絡をドキドキしながら待って…なんてことは一切なし。
その点、この方法なら気軽に応募できる気がします。
私、農業は全くの未経験でしたが、チャレンジしてみようという直感に従い応募してみました。
土いじりやガーデニングは少しやっていたし、私には農作業もできるはず、という根拠のない自信があったのですよ(^^)/
JAみなみ信州では、働き手が不足している農家さんからの相談を受け、働き手を紹介する「無料職業紹介事業」を平成18年より行ってきました。
この事業を円滑に行うため、令和2年度からはスマートフォンアプリ「daywork 」を活用しています。このアプリは地域の農業求人を簡単に検索、応募できます。また数時間~1日単位の求人ですので、空いている日や時間を活用して働くことが可能です。
農業経験がない方の参加もOKです。パート・アルバイトの休日を利用して、また子育て中の空き時間を利用して、地域の農業へご参加ください。
JAみなみ信州さん、いち早く取り入れたようでした。
ちょうどこちらを見つけて応募した数日後に、地方新聞にこちらのアプリの紹介記事が載っていて。
時代を先取りしちゃってる、って嬉しくなりました!
やっぱり応募してよかったー(*^▽^*)
南信州エリア名物市田柿作りのお手伝い
市田柿とはブランド化した干し柿
「市田柿」というのは渋柿の品種名のこと。
昔、市田という地域(現在の下伊那郡高森町市田)で作られていたようです。
これを干し柿にしたものも「市田柿」と呼んでいます。
市田柿には500年以上の歴史があるとのこと。
そんな昔から、この地域の人々は、自分たちで栽培し、丁寧に作って食べていたのです。
干し柿は保存食でもあり、自然の甘さをもつドライフルーツなのです。
今では、高級和菓子にも位置づけられていて、市田柿ブランドとして全国へ出荷されているんですって。
全工程をご紹介
柿の収穫
これはもう完全に手作業です。
機械で収穫、なんてことはできません。
高いところは脚立に上がって、一個一個収穫していきます。
腰にびくのような籠をぶら下げて。
この作業を、大ベテランの柿農家さんたちは、かなりおじいちゃんになってもやっています。
さすがだなぁと感心の眼差しで眺めるのです。
アルバイトのお仕事は、いくつかに分かれていますが、この収穫作業は、男性の採用が多いような気がします。
機械で柿の皮むき
機械で皮を剥いていきます。
柿をセットすると自動で剥けるわけですが、セットする位置も微妙な調整が必要なんです。
これね、柿を吊るすために臍(ほぞ)を少し残しておく必要があるのだけどセットする位置によっては、臍まで一緒に剥いてしまうのですよ。
そうすると、後の工程の吊るしのときに、うまく引っ掛けられないんです。
そんなコツのいる皮剥きですが、なんとなんと、私がやるととてもいい状態で剥けていると言っていただけました!
何度も言いますが、私、全くの未経験ですよ。
なのに、なぜか、この機械をめちゃくちゃ上手く使いこなしちゃったりして。
農家さんにお褒めの言葉をいただき、半日ずっと機械の前に座って、柿を剥いちゃったよね\(^^)/
柿の吊るし
皮剥きされた柿は、コンテナに入れて作業台へ運ばれ、20個ずつ柿を引っ掛けていきます。
これも、もちろん手作業なんです。
上の写真で分かりますか?
ズラっと並べて吊るしていくのだけど、ブルーのプレートのところに柿の臍を引っ掛けるんです。
このために、柿を剥く時に臍を上手く残しておくことが必要なんですよね。
柿の乾燥
そして、吊るした柿を、ずらっと干します。
乾燥させて、水分を飛ばすんです。
この辺りの大きな柿農家さんのお宅には、柿専用の干し場があるほど。
干し場はもちろん、家の軒先やベランダには、キレイな柿すだれが見られます。
この時期になると、どこのお宅でも柿すだれが見られるようになります。
どこまでも連なっているオレンジ色の柿すだれは圧巻でした。
柿の臍切り
吊るして干された柿を、全部外します。
そして、全部手作業で、一個一個臍をハサミでカットしていくんです(゜▽゜)
気が遠くなるような作業ですよ。
あの、ズラっと並べて吊るして干された柿全部ぜーんぶです!
臍は極限まで短くカットしないと、次のパッケージングの工程で、指に刺さって痛いのです…
見た目も重要。
キレイで可愛らしいフォルムになるようにカットします。
パッケージング
いよいよ最終工程です。
一パック200g前後になるように、サイズ分けされた干し柿を、4~6個ずつパッケージングしていきます。
マニュアルで並べ方も決まっているんです。
パッケージの文字やイラストで隠れてしまう部分には、少し皺が多い、とか、色が微妙な柿を配置します。
とにかく見栄えは大切にするのです。
お店にたくさん並んでいる同じ商品を選ぶときの、自分の気持ちと重ねながら。
丁寧に丁寧に作業しました。
もうこの工程まで来ると、市田柿に愛着しかないよね。
これだけ手間暇と時間をかけて商品にしていきます。
高級和菓子として位置づけられていることにも納得できるニャ。
気になるお給料は
今回は、全工程5日間でお手伝いし、毎回の日払いでいただきました。
トータルで約4万円の収入です。
朝8時から夕方5時までのフルタイム。
充実していたけれど、かなりの重労働でもありました。
でも、本当にたくさんの出会いと学びがあったのです。
農業のイメージ、ひいては、自分の今までの価値観までも変わるくらいです。
この5日間は、私にとって初めての経験で、人生にも大きな幸せを与えてくれました。
まとめ
- 全国に広がる農業バイトはアプリからの簡単応募
- 南信州名物市田柿作りの全工程を経験させてもらえた
- ほぼほぼ手作業で手間隙かかる市田柿が高級和菓子に位置付けられていることに納得
- 5日間のお給料は約4万円でしたがそれ以上に得られたものは宝になる
未経験でも丁寧に指導してもらえ、和気あいあいな雰囲気の中で、伝統的な手法で作りあげていく名産品のお手伝いに、魅力を感じませんか。
今までの価値観をも変えてくれます。
農業バイト、おすすめです!
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