栃木県の有名な観光地・日光中禅寺湖。
奥日光の入り口に位置する中禅寺湖は、男体山の噴火による溶岩で渓谷がせき止められてできた湖です。
男体山の麓に広がるのどかな湖畔からはツツジや紅葉などがあり、四季折々の景色が楽しめます。
今回は、観光客でにぎわっている中禅寺湖・北側、遊覧船やボート乗り場などのアクティビティーがあるほうではなく、あまり知られていない観光客もあまり訪れない南側を紹介します。
絶景ポイント
いろは坂を上ると信号機に出ます。右に行くと有名な「華厳の滝」に行きます。
左側赤い大きな鳥居を直進して行くと、中禅寺湖の表通り温泉ホテルやお食事処、遊覧船乗り場などがあります。
しかし、今回は鳥居を左に曲がり中禅寺湖南側,北側の表通りとは趣の違う南側に行きます。
私はこちらの方が、観光客の賑わいがなく落ち着いていて好きです。
半月山展望台
鳥居から15分中禅寺湖スカイラインの突き当たり、中禅寺湖を挟んだ反対側にある「半月山」の展望駐車場に着きます。
駐車場は中禅寺湖や男体山・日光の山々が一望できる、絶景ポイントです。あまり、観光客に知られていないせいか、訪れる人も少なくインスタ映えする写真が撮れます。
とくに、紅葉の時期は一面赤や黄色の素晴らしい景色が広がっていて、紅葉に染まった男体山が中禅寺湖の湖面に映ってとてもキレイです。
人気のハイキングコース
「半月山」は、駐車場から山頂まで30分で行ける事から気楽に行けるハイキングコースとしても人気があります。
緩やかな登山道を行くと「半月山展望台」に到着します、ここからは中禅寺湖に突き出ている半島
「八丁出島」を見る事ができます。
中禅寺湖でも有名な紅葉の名所で、「半月山展望台」は紅葉の時期の撮影スポットになっています。
半月峠から中禅寺湖の「むじなくぼ」まで1時間のコースなので、短い時間で日光の自然を満喫できるハイキングコースになっています。
半月山駐車場まではバスで行くことができます。
東武バス 中禅寺湖温泉から半月山行き・半月山下車
立木観音
半月山から中禅寺スカイラインを下った途中に「中禅寺立木観音堂」があります。
中禅寺湖畔・歌が浜にあり、西暦784年日光を信仰の場所として開いた・勝道上人によって建立されたお寺で、世界遺産「日光輪王寺」の別院です。
電話:0288-55-0013
アクセス:JR東武日光駅からバスで40分→中禅寺温泉下車徒歩25分
料金 大人 500円、小人 200円
※時期により開院時間は変動しますので、事前にご確認ください。
十一面千手観音
なぜ「立木観音」と言われているかというと、勝道上人が中禅寺湖上に千手観音をご覧になり、その姿「十一面千手観音菩薩」(国重要文化財)を桂の立木に手彫りしたと伝えられていることから、総じて「立木観音」と呼ばれています。
観音様は、現在も地下に根をはっていて参拝する人を穏やかな表情で迎えています。
また、坂東三十三観音霊場の第十八番札所として、多くの巡礼の方が参拝に訪れています。
コロナの感染対策として、本堂に入れる人数を制限していて、「十一面千手観音菩薩」をゆっくり見る事ができました。
その空間だけひんやりとしていて、どこか違う空気が流れたいるように感じました。
そして参拝方法にも工夫をしていて、通常は本尊の42本の手から伸びた5色(青・黄色・白・赤・紫)の綱を参拝者が触れてお参りをするのですが。
コロナ対策として5色の綱が途中の箱で光に変わり、参拝者は1色ずつ手のひらに当てながら祈願します。
この参拝方法は12月末まで実施するそうです。
お坊様が丁寧に説明してくれました。
御本尊の横を通って2階の「五大堂」に行くのですが、御本尊の下・土から出ているところは見えるのかなと思ったら、「床下5メートルのところありますよ」と説明されました。
五大堂の景色
2階の五大堂の正面には、五大明王「不動明王」「降三世明王」「軍茶利明王」「大威徳明王」「金剛夜叉明王」が安置されていて、毎日の御祈祷の場所となっています。
五大明王が並んで鎮座している姿は圧巻で、身が引き締まる思いがします。
天井には、「大雲龍」が描かれていて、どことなく見覚えがある気がしていたら、日光東照宮「薬師堂」の鳴き龍と同じ画伯が描いたのだそうです。
堂々としているのに、どことなく優しい眼差しを見る人に向けているような気がします。
五大堂の外回廊からは、中禅寺湖と男体山・奥日光の山々が一望できます。
観光客があまり来ないのでとても静まり返っていて、心が洗われるような雄大な景色です。
建物が朱色に塗られていて、小さな清水寺のようです。
五大堂からは外の石段を下りるのですが、石段の周りには紅葉が植えてあり、紅葉の時期には朱色の建物と合わせてとてもキレイだと思います。
「千と千尋の神隠し」に出てきたような建物です。
御朱印は本堂左側の建物で貰うことができます。
郷土料理のお店
立木観音のそばに、美味しと評判のおススメの食事処があります、「桝屋(ますや)」さんです。
こちらは、ペットと食事ができる席があり、一般の人とは別のフロアーで食事ができるので、他の人を気にすることなくワンちゃんと食事ができます。
日光土産
1階はお土産店になっていて、日光名物のゆばや日光たまり漬け、塩ようかんは日光のお土産の定番で塩味のアクセントがある、甘さ控えめの羊羹です。他にも、日光彫の食器やお盆・自然の木の形そのままの杖などがあります。
いつも買うのは、乾燥したゆばとゆばの佃煮が日持ちもするのでおすすめです。
こちらには、生ゆばも販売しているのですが、遅い時間だと売り切れてしまいます。レストランでも出されている生ゆばの刺身についている、自家製のしょう油こうじを一緒に購入することを薦められます。
乾燥ゆばはお味噌汁の具や煮物にそのまま使えるので便利です。
佃煮は甘じょっぱく味付けがしてあり、ご飯のおかずに最適ですね。
ご飯がすすみます。
レストラン
2階がレストランになっていて、片側ガラス張りの見晴らしの良いレストランになっています、中禅寺湖や男体山を見ながら郷土料理の食事ができます。
おすすめは中禅寺湖で釣れるニジマスやワカサギを使った定食とゆばを使ったメニューです。
ますの塩焼き定食は、大きいマスの焼き立てがきます、柔らかい身はフワフワしていて美味しかったです。
他にも、マスのから揚げ定食やワカサギのから揚げ定食があります。
おすすめメニューとして、ゆばそばを薦められました。
生ゆばの刺身と季節の野菜天ぷら・ゆばの煮つけが付いていてとてもボリューミーです。不揃いに切れているお蕎麦の触感が感じられました。
ゆばそばを単品で頼んでも季節の天ぷらの数が少ないだけで、ボリューミーなのは変わりなかったので値段が安いだけの違いが天ぷらの数?なのかなと思いました。
ゆばの天ぷらは変わり種かも知らません。
普通のソバ・うどんもあります。
普通の定食メニューやお子様ランチもありますが、どれもボリューミーですので食べるのが大変です。
電話:0288-55-0225
まとめ
・今回訪れたところは、あまり観光客が来ないところなので、ゆっくりとした時間の流れるなかで景色を堪能できる。
・立木観音では大地と湖からのパワーをもらえた気がします。
・郷土料理のゆばは、優しい味付けでほっこりしますし、生ゆばと自家製しょう油こうじは絶品です。
夏の間は涼しさを求めて、たくさんの観光客が訪れますが、賑やかな表通りとはひと味違う落ち着いた雰囲気のなかで、静かでのんびりと湖を眺めて日頃の疲れを癒す目的で日光観光を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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