栃木県北部のJR宇都宮線・西那須野駅から徒歩で20分の閑静な住宅街のなかに、明治の時代に地元の住民から親しまれていた将軍さま「乃木希典将軍」と奥様の「静子夫人」を祀られた神社「乃木神社」があります。
初詣やお宮参り・七五三詣り・受験祈願・厄除け祈願などの節目の時に参拝される方がとても多い場所です。
車がギリギリすれ違う事のできる幅の800mの参道には、約100本ものソメイヨシノの並木が並んでいて桜の季節には花見客で賑わうお花見スポットとして有名です。
神社の後ろには、「乃木将軍」が別邸を構えていた林が広がっていて、地元の人達の憩いの場となっています。
県央地区に住んでいる私にとっては名前を知っているだけの神社ですが、今回訪ねてみて素晴らしい所がたくさんあったので、そんな地元の人達から親しまれている「乃木神社」を紹介したいと思います。
乃木神社
乃木神社とは?
明治の軍人・乃木将軍として親しまれていた乃木希典(のぎまれすけ)・静子夫妻が祀られていて、神社の後ろには日清戦争の後に構えた別邸があります。
数度の休職期間を別邸に滞在していて「農は国の大本なり」といい、自ら田畑を耕し地元の人達とも親しく交流しながら日々を過ごしていたそうです。
乃木夫妻は明治天皇の崩御の後を追う形で殉職し、1912年9月に東京青山で葬祭が行われ、地元住民は別邸前でその遥拝式(ようはいしき)を行いました。
式の終了後、乃木希典を祀る神社を創立しようと大田原神社の宮司(後の乃木神社初代宮司)からの提案で、1915年に創立が許可され社殿の竣工・鎮座が行われたそうです。
乃木神社のご利益は?
乃木将軍は日露戦争での功績から勝利の神様・出世のご利益があるとされ、静子夫人は内助の功を尽くした姿は日本女性の守り神として知られているそうです。
また、夫婦で祀られていることから縁結びの神様としても知られています。
境内
石造りの大きな1の鳥居をくぐるともう一つの白い鳥居があり、ふたつの鳥居の間は駐車場になっていて、その先に拝殿があります。
白い鳥居の手前左側に手水舎があり、水の中にお花が入っていました。
時期によりいろいろと飾り?が変わるようですが、殺風景な手水舎が華やかになるので、ほっこりした気持ちになりますね。
白い鳥居を通ると橋が架かっていて、御手洗川が流れていて透明できれいな川は川底の水草がとてもきれいに見えました。
こんなきれいな川は初めて見ました!
橋を渡って右側に愛馬が祀られている「神馬舎」、隣に「生駒神社」が並んでいます。
今の時期は「七五三詣り」の時期なので、撮影スポットが用意されていて良い思い出の写真が撮影できますね。
拝殿
正面には拝殿があり、周りがガラスで囲まれていて「珍しいな」と思いました。
御祈祷をする方のためにガラスで囲まれているのでしょうか、栃木県でも北部に位置して入るための寒さ対策かなと思いました。
拝殿の横の祈祷控室からもガラスで囲まれた階段になっていました。
ペット祈願絵馬
控室の前に絵馬を販売してある台がありましたが、「絵馬各種500円」だそうです。
普通の絵馬の他にペット祈願の絵馬があり、これまた珍しいなと思いました。
時代の流れですかね。
釣った鯛のお守りや厄災を打ち砕く「厄割り玉」を投げる場所などいろいろと趣向を凝らした境内になっていて、見ているだけで楽しいですね。
乃木神社の森
拝殿の後ろ側に広がっている森には、祈祷控室の横から散策することができます。
境内とその周辺は公園として整備されていて、園内には乃木別邸・静沼・乃木清水からなる昔の自然の姿を残す森で、樹齢100年から200年の大木が多く残る自然林です。
森の中の整備された道を進んで行くと大きな沼「静沼」が見えてきます。
憩いの場所
「静沼」は、「乃木将軍」が農業をしていた頃は水田だったそうで、戦後貯水池として利用され現在は公園の池として整備されたそうです。
静子夫人にちなんで名づけられた「静沼」には、鯉や鴨がたくさん集まるようになり、池のほとりには東屋も作られて地元の人の憩いの場所として利用されています。
神社の奥にこんな大きな池があるとは思いませんでした。
池の周りは散策できるように歩道が整備されていて、ベンチのあるのでゆっくり散歩をしながら池を眺めておしゃべりをすることもできます。
乃木希典の別邸
「静沼」の横に県指定史跡の「乃木希典那須野旧宅」(乃木別邸)があります。
静子夫人の叔父吉田清明氏より譲り受けたそうです、休職中はこの別邸で過ごしながら、農業をしていたそうです。
残念ながら中を見学することはできませんが、広い土間と囲炉裏があり畳の部屋が6部屋ほどあるそうですよ。
敷地内の見学は可能なので庭からの見学をしましたが、大きい平屋で庭はキレイに手入れがされていて、地元の人との交流もたくさんしていたのかと思いをはせてしまいました。
乃木の清水
「乃木別邸」から神社に戻る途中に「乃木の清水」といわれている森に湧き出す泉がありました。
5月から翌1月ごろまで湧き出していて、下流の田んぼに流れているそうです。
透明度の高いきれいな湧水で、底の砂からコンコンと湧き出ているのが目でも確認できました。
透き通ったキレイな水です
「乃木希典」はこの湧水をとても大切に使用していたそうです。
電話 0287-36-1194
まとめ
・「乃木神社」は地元の人達に親しまれた、乃木希典将軍と静子夫人を祀る神社
・透き通ったキレイな川が神社の周りを流れているので、清々しい神社
・平日でも七五三詣りやお宮参りなどで賑わっていた
・「乃木別邸」「静沼」「乃木の清水」は林の中をゆっくりと散策できる雰囲気の良い散策コース
・歴史を感じさせる心が落ち着く地元の人達の癒しの場所
今回初めて訪れてみて、参拝だけでなく樹林や池などの散策ができ、とても清々しい空気の感じられる癒しのスポットです。
ドライブや遠出の機会も増えてくると思いますが、少し足を延ばしてこの「乃木神社」を訪れてみてはいかがでしょうか。
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