『フェアトレード』いうワードを聞いたこと、目にしたことはありますか?
近年のSDGsの取り組みもあり、知名度や関心度が年々増えているように感じますね。
しかし、名前は知っているけど、どんなことをする取り組みなの?と、いう人もまだまだたくさんいると思います。
フェアトレードは、実は私たちが普段手にする商品に関係があるのです。
フェアトレードとは
世界中で公平な貿易・取引を目指した取り組みが行われていることをご存知でしょうか?
その公平な貿易や取引を目指した取り組みこそが”フェアトレード”です。
『フェアトレード』の意味は、
・フェア(fair)=公平な
・トレード(trade)=貿易・取引
と、文字通りに”公平な貿易(fair trade)”を意味しています。
世界のあちこちで不公平な貿易・取引が存在しているため、このような取り組みが存在しています。
不公平な貿易・取引が発生してしまっているのは、主に先進国と開発途上国の間です。
そのため、フェアトレードの商品を購入することで、開発途上国を支援していこうという取り組みが、『フェアトレード』なのです。
日本での知名度が上がったのは、2000年代からですよね?
実は日本でも、1970年代から取り組みが始まっていたんです。
フェアトレード商品の目印は、下の2種類のマークです。
左:国際フェアトレードラベル 右:WFTO参加団体認証ラベル
左側のマークはよく見かけます!
このマークがついている商品はすべてフェアトレード商品なので、購入するだけで、開発途上国への支援ができる仕組みになっています。
フェアじゃないトレードの事実
なぜ、フェアじゃないトレードが世界中から耐えないのでしょうか?
私たちが購入する商品の多くは、輸入品です。
食べ物や、製品、衣類など、様々なものが輸入品で溢れています。
そして、輸入品は、日本製に比べて安いのも特徴です。
生産地が日本のものは、高いイメージがあります。
輸入品のほうが安いので、つい輸入品を手にとってしまいます。
なぜ、安いのかというと、輸入元となる開発途上国の賃金が激安だからなのです。
そのため、労働者に支払う報酬もとても安く済んでしまうのです。
たとえば、ファストファッションのお店に、980円のTシャツがあるとします。
そのTシャツの生産地が開発途上国で、1着あたり30円で輸入できれば、日本で”激安”な値段で売っても利益を得ることができますよね。
結果的に、激安な商品は幅広い客層が購入するので、あっという間に十分な利益を得ることができるんです。
・開発途上国の低賃金は、日本の”安い”とは比べ物にならないほど低価格
・かなり低価格で大量に仕入れることができる
・低価格で仕入れたものを、日本での”安い”レベルで販売しても十分な利益を得られる
これが、フェアじゃない貿易・取引の現状なのです。
日本だけでなく、世界中の先進国でも同じ状況にあります。
開発途上国の労働問題
開発途上国における、不公平な貿易・取引とされるのが
・児童労働
・危険な薬品などの取り扱い
このような環境・状況での労働問題です。
開発途上国の賃金は、十分な生活が全然できないほどの低賃金です。
1時間働けば、私たちはコンビニでいろいろなものを買うことができますよね。
しかし彼らは、1時間働いてもコンビニで水を1本買うことすらできないのです。
1時間働いても水さえ買えないなんて。。。
過重労働をしても、生活が苦しいのが現実です。
また、児童労働などが当たり前のようにあるのが現実です。
教育を受けられない子どもたちも多く、子どもたちの未来が労働によって閉ざされています。
友達と学校で勉強したり、公園に行ったりする、子供の頃の貴重な時間が奪われているのですね。。。
大切な我が子ですら、労働させないと生活ができない現実に胸が締め付けられますね。
私が勤めていた会社ではサービス残業が多く、その割にはお給料が良くなかったため、”割りに合わない仕事はしたくない!!”、”こんなのフェアじゃない!!”と毎日嘆いていました。
しかし、私が感じる以上の、比べ物にならないほどの、フェアじゃない貿易・取引が世界中でなくならないのです。
日本では近年、働き方改革の導入で労働条件の割にあった賃金を受け取ることや、サービス残業や過重労働が見直され始めています。
しかし、私たちがたくさん手にしている製品に携わる労働者のフェアじゃない労働問題は無視していいのでしょうか?
そこで、私たち個人でも貢献することができるのがフェアトレード商品の購入なんです。
個人でも貢献ができるフェアトレード商品
企業などの大きな組織でないと、大きく貢献できない。。。と思ってしまいますよね。
企業などと比べれば微量かもしれませんが、私たちがフェアトレードの商品を購入することで、貢献することができます。
まさに、”塵も積もれば山となる”です。
少しでも、役に立ちたい!という気持ちがとても大切ですね。
そういう気持ちは、必ず生産地の労働者にも届きますよ!
私たちが、フェアトレードの商品を選ぶことによって
・生活の自立化
・生活改善
・割に合う賃金での取引
このような面で、サポートすることができるのです。
フェアトレードはSDGsにも関係しています。
気になる方は、是非下記の記事も参考にしてみてくださいね。
消費者・労働者がウィンウィンな関係になる
フェアトレード商品を購入することで、消費者・労働者共にウィンウィンな関係になれるんです。
なぜなら、消費者側はフェアトレードを購入したことで少しでも世のために貢献できたという満足・幸福感もありますし、そもそもフェアトレード商品が質がいいものが多いのです。
そして、労働者側も、消費者がフェアトレード商品を購入したことで支援されます。
これぞ、まさにウィンウィン!ですね。
私が初めてフェアトレード商品を手にしたのは、知人からいただいた『FAIR TRADE CHOCOLATE(フェアトレードチョコレート)』のホワイトジンジャー&レモンの板チョコです。
フェアトレードの存在を知らなかった私が、このチョコレートを手にした時の第一印象は
- デザインがおしゃれで可愛い
- 普通の板チョコよりも厚みや重量感があり海外のチョコっぽい
- めちゃくちゃ美味しい
このようにとても好印象でした。
当時、私が普段行くコンビニやスーパーでは見かけたことがなかったので、ネットで売っているお店を検索し、そこで初めて『フェアトレード』を知るきっかけになったのです。
友達にもちょっとした手土産で渡すと、おしゃれなデザインと、美味しさから喜んでもらえました。
このように、フェアトレード商品を購入した側も満足し、開発途上国の人々の力になれる、思いやりがあふれる取り組みなんです。
これってとってもウィンウィンな関係だと思いませんか?
もし買い物をしているとき、フェアトレードマークのついた商品が目に止まったら、手にとって色々考えるきっかけになればと思います。
生産者のことを考えることは、エシカルな消費でもあります。
◎フェアトレード商品は何がある?
- 食べ物(お菓子やフルーツ・野菜)
- 飲み物
- コットン製のインナー・衣服など
すでに形ができあがっている製品だけでなく、原材料なども含まれています。
例えば洋服なら、コットンを栽培し収穫、その後糸を作って布になり、初めて服の形になり私達のもとにやってきます。
コットンの生産は、インド・中国・ウズベキスタンなどので生産されています。
チョコレートは、カカオが原料でできていて、そのカカオはコートジボワールやガーナなどで栽培されています。
こうして考えてみると、思ったよりもたくさんの身近な商品が、様々な国で作られているんですね。
私たちが幸せに満足に好きなものを手にできているのも、労働者あってのものです。
身近なもの・手に取りやすい商品はどこに売ってる?
最近では、フェアトレード商品がコンビニなどで販売されるほど身近になってきましたね。
特にチョコレートやコーヒーを見かけることが増えました。
チェーン店で取扱がるのは、
- KALDI(カルディコーヒー)
- イオングループ
- Fairy’s Favourite(フェアトレードセレクトショップ)
- ナチュラルローソン
- ミニストップ
- セブンイレブン
- 紀伊国屋(KINOKUNIYA)
- 成城石井
ミニストップでは、イートイン・テイクアウトのメニューのコーヒーにフェアトレードコーヒーが販売されています。
セブンイレブンでは、オリジナル商品で、フェアトレードのカカオを使用たチョコを販売しています。
他にも、個人店の珈琲屋や雑貨屋など、さまざまなところで目にするようになりました。
まとめ
フェアトレードについて、少しでもおわかりいただけましたか?
- 公平な貿易・取引をめざす取り組み
- 簡単にいえば、開発途上国の労働者にも、労働内容の割に合う報酬を
- フェアトレード商品を買うことで、生産地である開発途上国を支援できる
- フェアトレードのチョコやコーヒーは美味しくてデザインがおしゃれ
- 取扱店が増え、コンビニでも買えるようになっている
どんどん身近になっているフェアトレードですが、とても大切で思いやりのある取り組みだと思います。
近い将来、フェアトレードが必要無くなる日が来るといいなと願っています。
もし、買い物をしているときに、フェアトレードマークを見つけたら、手にとってみましょう。
ご飯を食べるときに、「いただきます」と、食物に感謝をするように、開発途上国の生産者を支援しましょう。
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