県北有数の花公園として知られている「黒羽城址公園」では、4月数種類のさくら・7月ヤマユリ・11月もみじなど、一年を通して四季折々の花が楽しめます。
6~7月は、約6000株の色とりどりのアジサイの花が見事に咲き誇っています。
一年を通して観光客や家族連れ・カップルなどで賑わっています。
お城跡というと、広い広場があるだけと想像してしまいます。
広場だけのところに、なぜ皆さんが集まるのか実際に行って魅力を紹介したいと思います。
黒羽城とは
栃木県の北東部に位置する、大田原市は歴史に深くかかわっている場所が多いところです。
黒羽城は県北最大規模をお城で別名「九鶴城」とも呼ばれていたそうです。
天正4年(1576)黒羽藩主の大関高増が,西側は那珂川があり東側は松葉川の流れる丘の上に築かれ、本丸・中の丸・北の丸からなる内城を三の丸が囲むようにあり、空堀・土塁などが形よく残っていて、明治の廃藩置県が行われるまで使用されていた歴史のあるお城でした。
そして黒羽城には、奥州・北陸道を旅した俳人「松尾芭蕉」が奥の細道の旅行中に城下に14日間と、もっとも長く滞在したとされています。
城跡の公園
黒羽城会所跡は無料の駐車場になっていて丘の下にあるので本丸までは坂を上ります。駐車場には
トイレもありますよ。
そのまま坂を上るのも良いのですが、少し北に行くと二の丸跡があり体育館になっています。
体育館の駐車場では毎年開催されていた、アジサイ祭りの出店がたくさん出ていましたが、その年の状況によって開催を見合わせる年もあります。
本丸跡
体育館の駐車場の横の坂を上っていくと本丸跡があります。
車が通れて本丸側の駐車場に行けます。
両側にアジサイが植えてあるから道幅が狭いよ!気を付けてね!
坂道なので歩くのは大変ですが、アジサイを見ながらゆっくり歩くのも良いものですよ。
本丸跡の駐車場は10台ほど止められて、芝生の広い広場になっています。
周りにアジサイがあり、その間を歩けるようになっているので、広場と合わせて子供たちが遊ぶのには最適なところだと思います。
トイレもあるので安心です。
この広場では、毎年アジサイ祭りが開催されていて、俳句大会や写真コンテストなどのイベントが行われ、夜にはライトアップも行われています。
広場に面して「文化伝承館」という能舞台をイメージしたイベント用の建物が建っていて、ブラスバンドの演奏会や和太鼓などの郷土芸能の発表などに使用されています。
私が行った時も和太鼓の練習をしていました。
鳥肌が出るくらい素晴らしい演奏でしたよ。
本丸跡は土塁に囲まれたいて、その斜面にはアジサイはもちろん数種類の桜が植えてあるので春は桜が長く楽しめます。
その土塁の上には櫓を模した展望台があり、那珂川・日光連山・那須連山を一望でき、とても見晴らしがよいので気持ちが良いです。
土塁は歩けるようになっていて、上から広場を眺めることができます。
目線の下に桜やアジサイがあるので、下から見るのとは違がった楽しみ方が期待できます。
芭蕉の館
本丸跡から三の丸に行くのに深い堀を通るのですが、堀の両側にたくさんのアジサイが咲いていてとてもキレイ!
そこにかかる木の橋は雰囲気が良く橋の上から見るアジサイは格別です。
木の橋を通り石段を下りるのですが、土塁の側面が紅葉の木一色で、本丸跡の華やかな雰囲気とはうって変わり落ち着いた雰囲気に変わります。
そして、ひんやりとした空気が溢れています。
石段の先には三の丸の門があり、門を抜けると「黒羽芭蕉の館」があります。
芭蕉に関する数々の資料や黒羽藩主大関家の資料が展示してあり、入り口には芭蕉の像があります。
建物の前は高台になっていて、紅葉に囲まれて板張りの休憩所があり、縁側に座るとたくさんの紅葉を見下ろす形になるのですが、紅葉の時期は真っ赤に染まる紅葉が目の前に広がって見えるのが
キレイなのが想像つきます。
今は青紅葉なのですが、それはそれで涼しげな雰囲気で落ち着いていて心が洗われるようです。
基本情報
所在地 栃木県大田原市前田
電話 0287-54-1110(市観光協会)
アクセス 東北自動車道 矢板インターから45分・西那須野インターから40分
大雄寺
黒羽藩主大関家の檀那寺
黒羽城址公園から少し南に下ると、黒羽藩主大関家の檀那寺「大雄寺」があります。
観光客の皆さんは公園を散策した後にこちらのお寺を訪れるそうです。
道路の反対側に駐車場があり15台ほど停められます。
長い石段と関係者用の車が通れる道がありますが、今回は石段を登りました。
杖が置いてあるので「そんなに大変な石段なのか」と思いましたが、立派な杉の木と静寂な空気を感じながら登ることにしました。
茅葺の総門を通り抜けると茅葺の大きい屋根の本堂が目に入ります。
このお寺の歴史は古く曹洞宗の禅寺で、総門の両脇から回廊が延びていて、
本堂を中心に右に庫裏(くり)左に禅堂があり、そのらの建物を結ぶように作られています。
屋根はすべて茅葺で出来ていて伽藍(がらん)と呼ばれるこれらの建物は国の重要文化財に指定されています。
なんとも荘厳な気持ちになります
お寺では、一般の方向けに拝観・法話・座禅・写経などを受け付けています。
庭では牡丹・蓮・紅葉・桜などを見る事ができます。
水琴窟があり竹の筒に耳をあてて音を聞くのですが、連日の雨のせいか音は聞こえませんでした。
建物の屋根すべてが茅葺というのは、珍しいと思いますし、見る価値はあると思います。
現代にいることを忘れてしまいそうな感覚になります。
基本情報
住所 栃木県大田原市黒羽町450
電話 0287-54-0332 座禅・写経は事前予約
アクセス JR西那須野駅から関東バス 五峰の湯線・約40分 大雄寺入口徒歩5分
JR那須塩原駅から大田原市バス 雲巌寺・須賀川線・33分
東北自動車道矢板インターより45分・西那須野インターより35分
まとめ
・色とりどりのアジサイが咲いていて、とてもキレイでした。
・きれいに管理されている公園なので、子供を広場で遊ばせていても安心です。
・お寺は瓦屋根ではなく、茅葺屋根の建物がとても趣があり良かったです。
・アジサイ祭りは、その年の状況によって開催を見合わせる年もあります。
公園は華やかなアジサイ・お寺は落ち着いた青紅葉を見るもことができ、どちらも違った雰囲気を感じられます。
何かと落ち着くことの難しい毎日ですが、心を落ち着かせるために一度、訪れてはいかがでしょうか。
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