赤ちゃんに母乳またはミルクを飲ませる。
これは赤ちゃんが生まれてから、最初にするお仕事ですよね。
母乳って勝手に湧き出てくるイメージをしていたのに、実際はそうではなかった。
母乳が思うように出なくて悩んでいるお母さんや母乳育児にこだわりを持っているお母さんは多いと思います。
私の知人も母乳育児に悩んだ一人でした。
今回は母乳育児に悩んだ知人が、どのようにして向き合い、乗り越えてたのかを紹介したいと思います。
母乳を出すって大変!
出産をして、初めての壁が母乳を出すこと。
人によっては出産よりも痛いと聞きます。
知人も出産後2~3日ほどて胸がパンパンに張ったそうです。
岩のように固くなり、熱をもっているので、保冷剤で冷やして対応していましたが、痛みで中々寝付けなかったようです。
通常、産後1週間ほどは入院のため、看護師さんに相談すると
「ちょっと母乳出してみようか?」
とマッサージされますが、これが激痛!!
ただでさえ痛い胸をさらにマッサージする為、痛くないわけないですよね・・・
そして激痛に耐え絞り出した母乳はほんのわずか。
出産で痛い事は終わったと思っていたのに、まだこんな痛みが残っていたなんて
お母さんになるって大変だと心底思ったようです。
女性はこのような経験を経て強くなるんですね。
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母乳またはミルクをあげる
痛い母乳マッサージを繰り替えしやっと胸の痛みが治まってきたら、次は母乳またはミルクをあげます。
母乳の場合、どれだけ出ているのか赤ちゃんがどれだけ飲んだのか確認する為に、母乳を与える前後で体重を測定するのが基本です。
もちろん知人の赤ちゃんも体重測定をしていましたが、全然体重が増えません。
「あれ?母乳出てないのかな?」
と不安になり自分で搾乳すると少しは出ている。
知人の赤ちゃんが小柄だった為、吸い切れてないようでした。
母乳は口に加えた瞬間にすぐ出るというものではなく、赤ちゃんが何回か吸わなければなりません。
そこまで赤ちゃんの吸う力がなかった為、疲れてすぐ眠ってしまうようです。
母乳を出すためには何度も赤ちゃんに飲んでもらいカラダに覚えてもらわないといけない。
だけど、赤ちゃんが飲んでくれないと思うように母乳は出せません。
この最初が重要でしたが、なかなか上手くいかず入院中はほとんどミルクで過ごしたそうです。
母乳育児
葛藤
家に帰ってからも頑張って母乳を飲ませようとしますが、ミルクに慣れてしまったのか、嫌がって全然飲んでもらえなかったようです。
母親としては母乳を飲んでもらえないことはとても辛い。
それでも頑張って母乳を飲ませて、1か月経つ頃には嫌がらずに飲んでくれるようになりました。
しかし、なぜか中々おっぱいを離しません。
30分以上は必ず飲んでいたそうです。
助産師さんに相談すると、
「赤ちゃんも疲れてしまうから20分で切り上げてミルクを足してください。」
と言われ、初めは結構な量のミルクを足しました。
「わたしの母乳全然でてないのかな?」
「母親なのにちゃんと授乳もできないのかな」
と自分を責めました。
母乳神話
知人は母乳育児をとても望んでいました。
母乳と足しミルクって結構時間と手間がかかります。
そこまで母乳にこだわった理由は「母乳神話」に取りつかれていたことが大きかったようです。
「赤ちゃんは完全母乳で育てるべきだ」
「母乳で育った子は強くなる」
など人によっては、周りからこのような事を言われ「母乳でなくてはいけない」というような昔から根付いているこの神話に影響され、ネットで母乳の出し方を調べたり色んな人に相談したりする事もあります。
知人も良いと言われる事をして、母乳の後に飲ませるミルクの量は減っていったものの、完全母乳(完母)にはたどりつけません。
コンプレックス
次第に知人は、授乳が苦痛になり、被害妄想気味になっていきます。
「完母の人がうらやましい。」
「ミルクを足すなんて母親失格?」
「人の目が気になる。」など
こんなことを考えるようになったそうです。
そうやってだんだんと自分を追いつめていき、完母にするにはどうしたらいいのか?ばかり考えるようになり、育児が辛くなっていきました。
「母乳だけ」のジレンマから抜け出す
きっかけ
知人は、早々に職場復帰を控えていました。
産後5か月ぐらいで復帰を果たしました。
もちろん子供は保育園に預けなければいけないので、ミルクが必要になります。
母乳だけで育てている人は赤ちゃんがミルクを飲まなくてとても大変は思いをするのに対し、知人は最初から混合だった為、すんなりと保育園に溶け込めました。
復帰後も、夜だけは母乳を与える生活は続きました。
母親として少しでも母乳を与えたかったそうです。
育児と仕事
仕事に復帰すると、家事・育児・仕事と多忙になるため、あんなにこだわっていた母乳育児について考える時間はあまりなくなりました。
”仕事に復帰して、保育園に預けることになったのでミルクをあげなければならなくなった。”と理由ができ、気持ちの区切りがついたそうです。
それからは、数少ない授乳時間が愛おしく感じるようになり、人と合い話すことで気持ちが落ち着いたと話していました。
振り返り
知人の願望だった「母乳だけ」という状態には至りませんでしが、母乳とミルクの混合でその時期は乗り切ったようです。
確かに、母乳で育てられればそれに越したことはないのかもしれませんが、ミルクだって栄養素が高く母乳に近い成分で作られています。
なにより、母乳でもミルクでも子供が元気に育ってくれればそれでいいのです。
それに過ぎてしまえば、そんな事どうでもよくなるものです。
大事なのは母乳かミルクかという事ではなくて、赤ちゃんと向き合いコミニケーションをとることだと言っていました。
現在、彼女の子は2歳になりよく笑う元気な子に成長しています。
まとめ
母親になれば、可愛い我が子に母乳を与えたいと思うのは当然の親心ですよね?
母乳でなくてもミルクでもいいと思っていても、母乳がなかなか出ないと悩んでいるのに周りから「母乳でなくてはいけない」などと言われると、落ち込んでしまう事もあります。
ただ、周りの人と自分を比較する必要はありませんし、必ず母乳ではなくてはいけないという事はありません。
その事にこだわりすぎるあまり、母乳が出ないという事もあります。
仕事に復帰しなくてはいけない、復帰はしないけれど自分のカラダの事を考えてなどその時の環境があるので、「母乳だけ」という考え方を変えてその時の状況で考えてみましょう。
一番重要な事は、母親が元気であるということ。
育児というとどうしても子供が主役のような感じがしますが、母親の気持ちが楽になるような育児法を取り入れて、子供と母親が笑顔で過ごせる時間が増えれば素敵ですね。
世のお母様方はくれぐれも無理のないようにして下さい。
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